1746414358744

25/05/22()19:46:02No.1315420174

何やらサーヴァント達が慌ただしいような気がする。

ここ最近のBBだとか、ASMRだとかが流行った時の慌ただしさとは違う。もっと剣呑な雰囲気だ。

……そうか、この特異点の攻略に動きがあったのか。

そんな当たり前の事に思い至るまで少し時間が掛かった。平和ボケしてやがる。

だけどちょうど良い。

今日は予約を入れている日だ。マスターに直接聞いてみればいい。

 

 

 

25/05/22()19:47:31No.1315420801

いつもの通りウェルカムハグを受け、いつもの通り個室に入る。

普段と変わらないはずなのに、どこか違和感がある。

私の精神的な問題か、それとも。

ふう、と息を吐く。

「なあ、アレやってくれよ。初めてこの部屋に来た時のヤツ」

そう言って靴を脱ぐ。

コイツは少し戸惑ったような様子を見せた後、ゆっくりと跪き。

・・・・・

ぎこちない動きで、足の甲にキスをした。

 

 

 

25/05/22()19:48:35No.1315421225

「………」

顔を蹴り上げてやろうかと思った。けれど、実際にそうしたいとは思えなかった。

「……もういいわ、アリガト」

そう言って足を引く。

何かが変わったのだろう。そして、それはコイツにとって良い事なんだと思う。

「うーん、今日は気が変わったわ。やっぱ帰る。私シフトだし、また明日」

けれど、私にとってそれは、この長く短かった夢の終わりなんだろう。

「なあ。マスター」

手早く靴を履き直し、マスターに背を向けて、個室のドアをじっと見つめる。

「何かあったなら言えよな。私もオマエのサーヴァントなんだからさ」

それだけ言って、振り返らずに自宅へ帰った。

寮に行く気はしなかった。

 

 

 

25/05/22()19:49:37No.1315421613

久々の我が家だ。正確には、この特異点で拠点にしている家だけど。

ポストに何か入っている。

……どこぞのバカ妖精の書いたずいぶん懐かしい字だ。

 

 

 

25/05/22()19:51:35No.131542233

『これまでマスターのお店に通うサーヴァントが減った事はないけど、減るとマスターがホストクラブの内部に閉じ込められる可能性もある』

『だから特異点が完全に解決するまで、今まで通りお店にも通ってほしい』

遅えよ、バカ。

『この改変は混沌悪のサーヴァントには効きづらい』

ああ、確かに特異点の影響は受けなかったのかもしれない。

だけど、もう私はすっかり変えられてしまった。

手紙の続きは読めそうになかった。

この気持ちが特異点のせいなら良かったのに。

 

 

 

25/05/22()19:54:47No.1315423567

じっとりしている…

 

 

 

25/05/22()19:54:51No.1315423593

(感動的なBGMで振り返る布団の中で人に言えない所を舐められるシーン)

 

 

 

25/05/22()19:55:18No.1315423760

「客の執着が強ければ強い程マスターと特異点の剥離は難しくなる」

特異点攻略最大の壁は多分このホスト狂いですね

 

 

 

25/05/22()19:56:25No.1315424189

>(感動的なBGMで振り返る脳破壊ASMR自慰絶頂シーン)

 

 

 

25/05/22()19:58:42No.1315425062

>(感動的なBGMで振り返る布団の中で人に言えない所を舐められるシーン)

こんな事は絶対言わない方がいいんですが

店で発散出来なかった分このあとASMRとか今までのサービスを思い出してとかでオナるんだろうなあ…

と思いながら書きました

 

 

 

25/05/22()19:59:20No.1315425321

トリ子の回想シーンがもれなくひどいのですが

 

 

 

25/05/22()19:59:56No.1315425549

まあカルデアの方でもASMRは変えるらしいからね

変わりはもういるよ安心してホストやめていいんだよマスター!良かったな!

 

 

 

25/05/22()20:01:22No.1315426085

>まあカルデアの方でもASMRは変えるらしいからね

めでたい

>変わりはもういるよ安心してホストやめていいんだよマスター!良かったな!

んんんんんん!!!!!!!!!!

 

 

 

25/05/22()20:01:03No.1315425952

まあ今までスムーズに足舐めとか出来てた方が余程おかしかったからな

 

 

 

25/05/22()20:02:12No.1315426424

脚舐めだけでマスターが変わった事に気付くトリ子は流石ですね

 

 

 

25/05/22()20:03:09No.1315426832

流石っていうか…やばいっていうか…

 

 

 

25/05/22()20:33:09No.1315439086

ウブなマスターのご奉仕気持ちよすぎだろ!

 

 

 

 

25/05/23()01:05:42No.1315535847

最初からこうすりゃ良かったんだ。

店の予約リストを洗い直して、最近になって来店が減ったサーヴァントを調べる。

そいつらに話を聞いて、一部の奴らだけで共有されていた情報を集める。

特異点を解決するために動いている連中だ。

何人かは私に教えていいものか悩んでいたが、説得したり騙したりでなんとか聞き出した。

状況はだいたい分かった。

 

 

 

25/05/23()01:09:40No.1315536599

サーヴァント達の欲望、マスターに対する執着心がアイツをこの特異点に縛り付けている。

だから刑部姫のASMRという代替品を用意してやり、結びつきを弱くしてから特異点を破壊する。

バカバカしい計画だけど筋は通っている。

そういうつもりなら、私のやる事は一つだけだ。

マスター指名で店を予約する。時間は最小限でいい。今回は関係ない。

店へ来るサーヴァントが減ったからか、予約も一時期よりは取りやすくなった。

 

 

 

25/05/23()01:11:04No.1315536872

店に入るといつもと同じようにウェルカムハグへ誘われる。

「今日はいい」

そう言って、案内も待たず個室へ向かう。……少しだけ勿体ない気もしたけど。

マスターは何も言わずに着いてきた。

個室の中はシミュレータで再現されたいつもの空間。魔女の家を再現した部屋だ。

「設定変えて。大きめのソファだけあれば、あとはなんでもいいから」

もちろん操作は知っている。でもマスターに任せた。

内装がすぐ要求した通りに変わる。どこか見覚えはあるけれど、馴染みのない風景。

ソファの片側にそっと腰掛ける。

「……隣、座れよ」

 

 

 

25/05/23()01:12:48No.1315537188

「なあ、最近この店と寮以外にどこか出掛けたか?」

『出掛けてないかも』

「そっか……最近、前よりはヒマだよな?仕事」

『そうだね』

「なら、空いた分は私が指名してやるから。その代わり、今度買い物行くから付き合えよ」

『……わかった』

「他の奴らには黙っとけよ、この話。まあどっかからバレるだろうけど」

『……うん』

 

 

 

25/05/23()01:14:49No.1315537578

「それとさ、一つ頼みがあるんだけど」

『何?』

マスターに見えないよう、こっそり自分の手を握りしめる。

なんでこんなこと言うのに勇気がいるんだよ、今までもっと変なことさせてたのに。バカ。

「無事に帰れたら、一冊本を読む間だけでいいから、部屋で一緒に過ごして、欲しいんだけど。何もしなくていいから。約束、してくれる?」

恥ずかしくてマスターを見られない。

どんな顔をしているのかはわからなかったけど、少しの沈黙の後に明るい声が返ってきた。

『もちろん!』

 

 

 

25/05/23()01:18:10No.1315538155

色ボケクソバカ性欲魔猪が残した手紙。

売り上げが下がるとマスターはホストクラブに閉じ込められるかも、そう書いてあった。

断言は出来ないが、もしかしたらその兆候が出ているのかもしれない。

そしてどうやら解決を目指している奴らにこの情報は伝わっていないらしい。

そもそも欲望を集めて魔力に変換する役割を担っていたのだ、急激に供給が減ればどんな影響が出るかわからない。

 

 

 

25/05/23()01:19:56No.1315538490

それなら私が安全装置になればいい。

私が、私だけが執着心を残しておいて、最後に消えてしまえば解決だ。

事実でも、間違いでも、こうすれば確実に問題は起きない。

甘っちょろいコイツにそんな真似が出来るとは思えないけど、色々聞き回った挙句、指名を増やして状況を悪化させている私は特異点に飲まれたように見えるだろう。

あとは他の奴らがどうにかしてくれるはず。

約束してくれただけで、私なんかにはもう十分すぎるくらいだ。

幸せな気持ちはたくさん貰った。これ以上なくてもいい。

……けど、叶うといいなあ。

 

 

 

25/05/23()01:22:31No.1315538998

>私が、私だけが執着心を残しておいて、最後に消えてしまえば解決だ。

なぜお前はそうなのだバーヴァンシー…

 

 

 

25/05/23()01:23:48No.1315539218

(うわああああバーヴァンシー!!!!)

 

 

 

25/05/23()01:25:27No.1315539520

妖精だもの悪ぶろうが自分の根底からは逃れられない

自分を費やして死ぬ方へ流れていく

 

 

 

25/05/23()01:25:58No.1315539605

愚かだねえ

君がそんなに大好きなマスターの事をおんなじくらい他も好きだと何で思わないのかな?

それは自分がこいつの事を1番大事だって自惚れだよ!

 

 

 

25/05/23()01:28:33No.1315540001

まあ気持ちの問題だから思い詰めてるだけで

トリ子親子が1億だのなんだの貢いでても茨木が遠方まで連れ去れなかったから売り上げの影響は少なそうではある

 

 

 

25/05/23()01:28:48No.1315540024

解決側がばらきーとアラフィフだし自分ごと始末させるのは計画としては間違ってない気もするけどさあ…

 

 

 

25/05/23()01:37:28No.1315541277

>解決側がばらきーとアラフィフだし自分ごと始末させるのは計画としては間違ってない気もするけどさあ…

やるかやらないで言えばやるだろうけどマスターは止めるだろうな

トリ子が自決してここの記憶だけ無くすもあるだろうな

後単純に「混沌・悪」の影響対象外が執着心含めてで全くの無駄死にもありそうだからな

 

 

 

25/05/23()01:29:27No.1315540132

>色ボケクソバカ性欲魔猪

今のトリ子が言えたことじゃないのでは…

 

 

 

25/05/23()01:44:52No.1315542314

トリ子は無駄死にするのが美しいとか思う書き手が出てこないことを祈ろう

 

 

 

25/05/23()01:51:06No.1315543074

>トリ子は無駄死にするのが美しいとか思う書き手が出てこないことを祈ろう

トリ子は目的を果してマスターとモルガンに看取られて逝くのが一番美しいよな!

 

 

 

25/05/23()01:49:47No.1315542929

トリ子には元気に脳破壊されていて欲しいよ

 

 

 

25/05/23()07:14:37No.1315559424

なぜお前はそうなのだ…

壊してから泣く癖は改めるようにとあれほど…

 

 

 

25/05/23()07:18:59No.1315559794

さようなら、多分、初恋だった

とか言い出しそうで嫌だ…

 

 

 

25/05/23()07:47:00No.1315562610

>さようなら、多分、初恋だった

>とか言い出しそうで嫌だ…

バーヴァン・シー、きみを絶対に許(はな)さない

とか返してやれ

 

 

 

 

25/05/23()21:39:46No.1315776205

モラトリアムは短かった。

その日が来るまで空いている時間は全て予約を入れ、出来る限りマスターを独占し続けた。

他の奴らは諦めてASMRに流れたんだろう。予約が取れる時間はどんどん増えていった。

今まではマスターが色々してくれたから、最初は二人きりの時間をどう過ごせばいいのかわからなかった。

けど、色ボケ魔猪の真似でもしてればいいんだとすぐに気付いた。

きっと私も外から見ればあんな感じだったんだろうし。認めたくないけど。

数えられないくらいキスをした。

前と違ってアイツはずっとぎこちなかったけど、抵抗はされなかった。

 

 

 

25/05/23()21:41:16No.1315776878

ある日アイツが刑部姫と個室に入ってしばらくしてから、サーヴァント達がホストクラブに雪崩れ込んできた。

どういう作戦かは知らなかったけど、せめて私と居る時に来てくれれば良かったのに。

まあいいか。

モリアーティが、テノチティトランが、茨木童子が。正体を表したホストクラブ……醜い肉の塊、特異点の元凶を破壊していく。

他の連中はマスターの救出が役割なんだろう。

破壊力に特化した英霊達は順調に解体を進めていく。

「クハハハハハ!トドメだ!走れ、叢原火!羅生門大怨起!」

ここだ。

最後の一撃、茨木童子の宝具が放たれた瞬間、私は庇うように飛び出した。

 

 

 

25/05/23()21:43:10No.1315777733

肉塊と共に身体が焼かれ、握り潰され、砕けていく。

辛いとは思わなかった。

この行為に意味があったのかはわからない。ただの保険だし、自己満足でしかない。

だけどこれでマスターが無事に帰れる可能性が少しでも上がるなら、それでいいかと思えた。

きっと私は特異点に魅入られて馬鹿な真似をしたホスト狂いだと思われて、そう扱われるんだろう。

それでアイツの気が少しでも楽になればいいけど。

霊核の砕ける音がした。

ああ、これで本当におしまいだ。本当にサイアクな夢だった。

だけどもう何も考えなくていい。

さようなら。女たらしで、私の心をズタズタにしてくれたマスター。

最後に顔を見たかったけど、最期の顔を見られなくて良かった。

 

 

 

25/05/23()21:45:48No.1315778907

97a4e033eb8b08e74f163662a6dc8aba

……やあ。悪夢なんて見せてごめんよ。

だけどこれは起きうる可能性の一つでもあった。選択次第ではね。

愚かな妖精が一匹死んだだけだ、なんて言えるような人間相手なら僕もこんな真似はしなかったんだけど。

たとえあの子の心を知らなかったとしても、この結末はキミにとってはバッドエンドだろう?

僕も舌が肥えてしまったようでね。出来る事なら最高のハッピーエンドを勝ち取って欲しいのさ。

彼女の行為に意味はあったのか、なかったのか。それは気にすべきじゃない。

大切なのは、キミの行動や周りの次第でこの事態は起きてしまう状況だという事だ。

本気で大団円を目指すなら、しっかり覚えておくと良い。

まあ、こんなのは起きたら忘れてしまう夢の話でしかないのだけど。

朝を迎えた後、運良く心のどこかに残っていればいいけどね。

 

 

 

25/05/23()21:47:32No.1315779738

示唆されてたトリ子無駄死にバッドエンドをif扱いで書こうとしてたけど可哀想だよな…

と思ってたら神父も来たので色々削って夢オチにしました

マーリン野郎が悪い

 

 

 

25/05/23()21:49:03No.1315780365

よかった…ジャガー道場行きのぐだはいなかったんだね…

 

 

 

25/05/23()21:50:16No.1315780870

どうした花の魔術師…何か悪いものでも食べたか

 

 

 

25/05/23()21:54:19No.1315782583

>どうした花の魔術師…何か悪いものでも食べたか

むしろ美食の限りを尽くしたせいで料理にハマったようなものだとも言えるね

これはもっと甘すぎるくらいが僕の好みだ

 

 

 

25/05/23()21:53:00No.1315782014

まあでもホストとしてのぐだの素養はあるからね

ただいつでも会えるマスターが普段通りに接してくるなら予約まではしなくていいなとなる子と

逆にだからこそ時間作りに来るのは一定数いるだろうね

 

 

 

25/05/23()21:55:53No.1315783183

夢オチで良かった…

ありがとう花の魔術師……

ところでリリィの事はどう思う?

 

 

 

25/05/23()21:59:38No.1315784773

>夢オチで良かった…

>ありがとう花の魔術師……

>ところでリリィの事はどう思う?

お仕事頑張ってるね!

 

 

 

25/05/23()22:05:07No.1315787261

まぁ剪定事象やバッドエンドなんてなんぼあってもいいですからね

 

 

 

25/05/23()22:11:04No.1315789868

でも自分が多くの時間独占出来ると思ってるの箱入りお嬢様で可愛いよね

 

 

 

25/05/23()22:44:04No.1315803595

>さようなら。女たらしで、私の心をズタズタにしてくれたマスター。

トリ子はこういうこと言う

かわいいけどやめて…元気に脳破壊され続けて…

 

 

 

25/05/23()22:47:59No.1315805024

>かわいいけどやめて…元気に脳破壊され続けて…

元気に脳破壊っておかしくねえかなあ!?