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20/10/19()21:03:29No.738421566

ぐだ沖が簡易霊衣にかこつけてイチャつくお話

「おお~……やっぱりいいね、その格好」

お昼を少し過ぎたばかりのマイルーム。お昼ご飯を終えた所をこっそり呼び出されたと思ったら、袴に羽織を重ねた姿を何故かじっくりと見分されている。

「羽織と袴のコンボと言いポニテと言い、何て言うのかな……美少年的なかっこよさがチョーイイネ!」

「はあ。そうですか」

そう言ってぐっと親指を立てて見せる彼に生返事を返す。逢瀬的なアレソレかと心を躍らせていた所にこの仕打ちとあれば是非もないだろう。目の前の彼は嬉々としているのが、まるで私だけが期待していたかのようで余計に悶々とした気持ちを抱かせる。

「……あれ?美少年的な、って……いや、いいんですけど?いいんですけど、仮にも女の子にそれはちょっと……」

美少年だの格好良いだのとは、果たして本当に褒めているのだろうか。普段から含みのない彼の事、邪推も無用とは分かっているけれど「格好良い」よりも他に欲しい言葉があって……という、欲張りなオトメゴコロのせいで素直に喜べない。

「ん~……じゃあ、クールで格好いいよ、とか?」

とは言え、この格好ではその言葉を望むべくもないだろう。諦めて内心で首を振る。……まあ、格好良いと言われるのも悪い気はしないし。

「そうそう、せっかくだし冷たい感じの視線をもらっていい?」

「何がどう『せっかく』なんですか」

突然意味不明な要求を出した彼にサービス精神たっぷりな視線を送ると、違う違うと彼は笑いながら手を振った。

「蔑むような視線って意味じゃなくてね?キリッとした感じの……戦ってる時みたいな感じの視線が欲しいな、って」

「……そんなの、出来る訳ないじゃないですか」

小さく零した言葉は彼には届かなかったようで、相変わらず期待に満ちた視線をこちらに送ってくる。そんな彼を視界に入れて戦場での感覚を思い出す事など、到底出来るはずもない。出会ったばかりの頃ならいざ知らず、それなりに深い仲になって、しかも二人きりなのだから尚の事。見つめ合っているだけなのに気を抜くとふにゃっと緩んでしまいそうな目元を抑え込むので精一杯。何も分かっていなさそうに子供っぽい笑みを浮かべて急かしてくる彼に小言の一つも言いたくなるけれど、高鳴る鼓動とか熱くなる頬とか、自分でもどうしようもないなにがしかの前ではそれも叶わないのだった。……本当に、狡い。

とにかく、彼には悪いがそのリクエストは諦めてもらおうといつもの桜色の袴姿に早着替え。サーヴァントはこういう時便利だ。

「あれ?どうして着替えちゃったの?」

「沖田さん的にはあの服装は仕事用ですから。今は『プライベート』ですし」

「……ああ、そういう事?もうちょっとかっこいい沖田さんを堪能しておきたかったんだけど……まあいっか。ほら、おいで」

含みを持たせた言葉の意図を察してくれたらしく、苦笑混じりにぽんぽんとベッドを叩く彼。その手に従って彼の隣に腰掛けるのもいいが、何となく、今までの溜まっていた悶々とした気持ちをお返ししたくなって、膝の間に腰を下ろす。

「おっと。だ、大胆だね……」

「駄目ですか?」

「ううん、全然オッケーだよ?」

笑顔と共に返ってくる予想通りの言葉に、ご機嫌に半身を預ける。耳を擽る吐息が、お腹へと回された手が、私の体を受け止める彼の体温が、ひどく心地良い。……余りにも心地良いものだから、ついついその先が欲しくなってしまう。

「ん?おおっ……?」

彼の腕の中、もぞもぞと体を動かして膝の間で横向きになって座り、まるで横抱きのような体勢に。支えるようにすぐさま背中へと回された手とは対照的に、どこへ置いたものかと所在無さげに空中を彷徨うもう片方の手を他所に、その首へと手を回す。心の準備が出来ていなかったのか、さしもの彼も照れたように笑ってばかりだった。それがなんだか可笑しくて一つ笑みをこぼした後、そっと瞳を閉じる。

躊躇っているらしい少しの間を置いて、彼の唇が触れた――何故か、おでこに。

「……そこはしっかり決めてくれないと。士道不覚悟切腹ですよ?」

「いやぁ、あはは……」

不満をたっぷりと乗せた視線を投げかけると、彼は困ったように笑った。

「そっちにしちゃうと、ちょっと止まれなくなりそうだったからさ。だから、また夜に……ね?」

「そういう事なら、まあ……許してあげます」

「はは~っ、ありがたき幸せ」

「ふふっ、何ですかそれ……あっ」

「ん?……あっ」

顔を見合わせて笑い合った後、ふと気付いた。視線を逸らした先――入り口の所に、斎藤さんがいつも以上に気の抜けた様子で突っ立っていた事に。

「あ。……いやぁ、悪い悪い。覗くつもりはなかったんだけどね。マスターちゃん呼びに来たら、沖田ちゃんがあんな顔してるもんだから、つい……って言うか沖田ちゃんもさ、『いい人』居たんだったらはぐらかさないでちゃんと言ってくれればいいのに。隠し事とは僕ぁ悲しいよ」

「っ……!」

ばっちりと目が合うと、ヘラヘラと茶化すような、一部始終を見ていたらしき言葉が湯水の如く沸いて出て、思わずかあっと頬が熱くなる。

「え、えっと、俺に用があったんですよね!?」」

「ああ、いやいや。ちんけな用事なんざ後回しで結構。お邪魔虫は失敬しますんで……っと、そうそう沖田ちゃん。前に僕をしてヘラヘラ新撰組とか言ってくれたけどさ。だったら沖田ちゃんの方は、マスターちゃんとイチャイチャ新撰組かい?」

「な、な、な……!」

「それじゃさよならー」

驚きで体を動かせないこちらを他所にして言いたい事を言い放つだけ言い放ち、からからと面白おかしく笑うその背中はあっという間に見えなくなってしまった。やり場のない言葉と感情が体の中でぐるぐると渦を巻いて――

「……こふっ!?

「うわぁ!?服にモロにっ!?

――血となって、口から飛び出てしまったのだった。




20/10/19()21:14:35No.738425585

沖田さんのカッコいい部分と乙女な部分は切り替わるタイプで両立はしなさそうだしな…

 

 

 

20/10/19()21:15:53No.738426054

いちゃいちゃしくさって!

 

 

 

20/10/19()21:16:48No.738426386

この二人は第三者にからかわれるの似合うな…

 

 

 

20/10/19()21:20:15No.738427585

>この二人は第三者にからかわれるの似合うな…

私初心なカップルとそれを見守る保護者的な組み合わせ好き!

具体的にはノッブとか土方さんとか

 

 

 

20/10/19()21:22:04No.738428216

はじめちゃんめっちゃこういうポジション合うな…

 

 

 

20/10/19()21:31:01No.738431395

沖田さんの雌の顔を見せつけられたはじめちゃんの心境やいかに

 

 

 

20/10/19()21:34:27No.738432652

>沖田さんの雌の顔を見せつけられたはじめちゃんの心境やいかに

今後も隊士が増える度自分の知らない沖田さんを見るんだな…

 

 

 

20/10/19()21:39:18No.738434332

>>沖田さんの雌の顔を見せつけられたはじめちゃんの心境やいかに

>今後も隊士が増える度自分の知らない沖田さんを見るんだな…

沖田さんが今度こそ斬りサーの姫になっちまうー!

 

 

 

20/10/19()21:39:16No.738434316

一ちゃんにはJさん状態の恋愛雑魚っぷりとトンチキっぷり両方にブフォッってなってほしい

 

 

 

20/10/19()21:49:05No.738437813

沖田さんの女の子の部分を見せつけられて戸惑う隊士たち…アリか?

 

 

 

 

 

 

20/10/19()21:51:11No.738438604

こういうパターンも好き

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20/10/19()21:56:23No.738440621

ぐだに沖田ちゃんがあんな態度するなんてな~ってからかってたら「沖田さんカルデアに来た時からあんな感じだったよ」と言われて困惑する一ちゃんはたくさんあっていい

 

 

 

20/10/19()21:57:25No.738441001

あのパターンもいいなこのパターンも美味しいなってなって結局沖田さんいいよね…しか言えない俺はゴミだよ…