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【FGO】「」ッシュ怪文書 墜落を知ったマシュ+アルジュナEND

【FGO】「」シュ怪文書  しがふたりをわかつとも【DEADEND】

【FGO】「」シュ怪文書  先輩の思い出になってしまったマシュ【「」ウリ】

20/02/12(
)23:40:44No.662680735

 ……先輩が死んで、一月が経った。

 あれからカルデアには静けさが満ちていたけど、先週追加できた人員がカルデアに馴染んでからは、わずかだが賑わいが戻ってきた。……そう思う。

 

 ……私の心は鉛のように重く、何をしてもぼんやりとしていて実感がない。それでも迷惑になりたくないから、私は必死に仕事をした。私と同じ場所に配属された方に仕事を教えて、するすると飲み込んでくれたことにすこし安堵した。──ああ、これなら、私はいなくてもいい。

 そう思えた夜、私は先輩が残してくれた手紙を枕元において眠った。明日、所長にお暇をくださいと言おう。旅がしたいと。どんなに心が壊れたように思えても、黙っていなくなったり、引き継ぎをせずに出ていくのはいけないと思える義務感があったことに、私は少し笑ってしまった。我ながら、生真面目だと。

 

 

 

20/02/12()23:41:36No.662680991

 翌日。少し早めに起きて、ゆっくりと身なりを整えて部屋を出た。ポケットにあの手紙を入れて廊下を歩く。執務室のドアをノックする前に、ポケットの中の手紙を撫でて──あの金具を握る。よし、と声を出して、自分の頬を叩く。

 ドアをノックする。……返事が返ってこない。もしかしたらぼんやりしているのかもしれない。先輩と長くいた職員にはよくあることだが、所長が先輩と一緒にいた期間は私達ほど長くはない。それでも、あの知らせを聞いたときには、私達と同じくらい先輩の死を悲しんでくれた。……善い人だと思う。急な話にはなるが、きっと、許可をくれるだろう。

「失礼します、所長。少しお話が──」

 開いて、そこから先の言葉が出てこなかった。見える場所に所長がいない。それはいい、問題は……鼻先に掠める、鉄の匂い。

 

 

 

20/02/12()23:42:26No.662681252

「──所長! 所長!?」

 椅子が中途半端な角度で立っている。机の後ろに回ると、所長が血を流して倒れているのが目に入った。思わず揺さぶるも、反応はない。うめき声ひとつすら、上げる気配はない。

「そんな、そんな……!」

 脈をとる、呼吸を確かめる。──ない、ない、ない! 生きている人間にあるはずのものが、ない!

 ……私にできる治療はない。踵を返す。

 医務室の人を呼ばなくちゃ。医術に長けたサーヴァントを探さなくては。そう、確か、ナイチンゲールさんはまだ残ってくれていたはず! どこ。どこにいますか! 誰か、彼女を! そうでなくても、治療のできる方がどこにいるか知っている人は!?

 息を荒げ、廊下を走りながら叫ぶ。誰にも会わない。涙が溢れる。もう誰も失いたくない! なのに誰にもすれ違わなくて、白い廊下が続いていて──。

 ──あれ。カルデアって、こんなに静かだったっけ?

 

 ぱん。

 

 

 

20/02/12()23:43:09No.662681465

 足を止めて、周囲を見回した瞬間、乾いた音がした。焼けるように胸が熱い。

 

「あ……」

 赤い染みが広がっていく。それを認識した瞬間、私の足から力が抜けた。前のめりに倒れて、胸を打って、ぐうと声が出る。

「どうして……?」

 頭だけで振り返れば、先週やってきた人達の顔が目に入る。その手に無骨な、黒い拳銃が握られていて……その銃口から、灰色の煙が立っていた。

「いやはや、世界を救うまで生き残ったというからどんな優秀な人材たちかと思えば……ほとんどが単なる運で生き残っただけだったとは。なんと嘆かわしいことか」

 ぱん、ともう一度音が鳴った。衝撃で体がはねて、ごふ、と私の口から赤いものがこぼれる。本当に悲しいのだとでも言いたげな顔をした人々が、冷めた目で私を見ていた。私は唇をかんで、彼らを睨みつける。

 

 

 

20/02/12()23:43:57No.662681700

「先輩の事故……先輩を、殺したのも……!」

 私の怨嗟に動じた風もなく、その銃を持った人が言う。

「側にいる者を守るどころか自分を守ることすらできない魔術師が、よくもまあ世界を救ったなどというものだ……ほとんどがサーヴァントの力だというのに」

 無関係の操縦士たちには悪いことをしたね。しかしより良い世界のためだ、仕方ない。

 憂うように言って、私に近づいてくる。死への恐怖より、先輩を殺されたことへの怒りの方が上回った。死力を引き絞って立ち上がった。……こぶしを握ったところで、発砲音が3発響いて、私はまた廊下に倒れた。

「君たちの後は我々が引き継ごう。人理は正しく修復された。……これからの世界のためには、これまでと同じ気持ちで挑まれては、困るのだよ」

「どうして先輩を殺した! あの人は……カルデアを出て行ったのに!」

 握り拳を床にたたきつけながら叫ぶ。どうして、どうして! こんな、わけのわからない人たちに、先輩が奪われなければならなかったのか! どうして──先輩の未来が、奪われなければいけなかったのか!

 男は首をかしげながら言う。

 

 

 

20/02/12()23:44:51No.662681970

「どうして、といわれても。レイシフト適性100%なんて、明らかに異常なもの、放置しておけるわけないだろう?」

「……あなたたちは、おかしい」

 吐き捨てる。まるで道理がわからない。……レイシフト適性100%、という先輩の唯一無二のスペックに疑問を抱いたことがないといえば嘘になる。99.9%ではなく100%。その証明は、果てしなく不可能に近いが、何度計算しても100%になる。それもまた一つの奇跡だと、そう結論付けていた。

 ……どの道、レイシフト……カルデア職員としてその業務に携わらないのであれば、あってないようなそれを──それが、先輩の命を奪う理由になるだなんて。

「……君も、ヒロイックな冒険譚に毒されたんだな」

 あきれた声で肩をすくめられる。せめてこの男だけでも殺してやる。そう思ってとびかかったところで……知らないサーヴァントにたやすく払いのけられ、取り押さえられた。……ここまでカルデアが静かだったのも、今までいたサーヴァントを強制退去させたからなんだろう。そして、代わりに新しい、自分たちに従うサーヴァントを召喚したのだ。

 

 

 

20/02/12()23:46:38No.662682481

 ああ──カルデアは終わりだ。……もしかすると、世界すら。

「デミ・サーヴァント、というのは気になったが……そもそも君も、1つの成功個体でしかないらしいな。何、積み重ねればいつかたどり着くだろう。不可能ではないことは、君が証明してくれたのだから」

 髪を掴まれる。この状況に不相応なくらい、穏やかな瞳が私をのぞき込む。こつんと熱い銃口がこめかみに押し当てられて、声が出そうになったのを何とか押し殺す。

「冒険の旅は終わったんだ、マシュ・キリエライト。さあ──君も、先輩とやらのいる場所に行くといい」

 ああ、と思い出しように。

「世界を救ってくれてありがとう、お疲れ様」

 ぱん。

エンド2-A

みるもむざんないんぼう

 

 

 

20/02/12()23:47:04No.662682614

おわり

「」シュ全滅バッドエンドです

 

 

 

20/02/12()23:47:44No.662682808

こんなのってないよ!!

 

 

 

20/02/12()23:48:06No.662682908

いやまあこれはこれで怒りをぶつける先も見つかる良いエンドだ

超バッドだけどな!

 

 

 

20/02/12()23:48:06No.662682909

恨む先があるだけこっちのルートの方が…いやダメだわどっちも辛いわ!

 

 

 

20/02/12()23:49:22No.662683277

「」シュ:エンド1(アルジュナ差分、ジャンヌオルタ差分)

■ジャンヌ・ダルク〔オルタ〕

 

 ついにマスターが帰る日が決まった。

 

 長い旅路だった、と思う。「私」が生まれたオルレアンから、クリスマス、偽物たちの宴を経て、このカルデアに現界した。在って無いような縁を楔に。差し出した契約書に、にっこり笑ってサインしたあいつの顔を思い出す。新宿、ルルハワ。悪性を以て燃え尽きるように駆け抜けた戦いも、きらめく夏の思い出も、何もない私にとっては至上の宝物だ。

 ──ああ、長い旅だった。短い人生だった。

 あぶくの様に生まれた私の人生も、ここで終わり。マスターのカルデアからの退去をもって……私は、どこにもたどり着かず消滅する。最初からそう決めていた。あいつは五体満足で、思い出を胸に帰っていく。寂しいけれど、それは正しい形だ。……偶然によって人類最後のマスターとして担ぎ上げられてしまったあいつ。滅ぶ世界を許せなくて、自分で決断したこともあっただろうけど、選択肢を与えられた善人が、戦う選択を自由意思で捨てられただろうか。……ああ、よかった。あいつが帰ることができて。誰かさんの様に、用済みになって燃える炎にまかれたりはしないのだ。

 どこにも刻まれないのに、私は名残惜しむようにぶらぶらとカルデアの中を歩いていた。すると、反対側からマスターが歩いてくるのが見えた。

 

 

「……? どうしたの、ソレ」

 手には聖杯があった。大聖杯未満の杯。訊くと、どうやら旅路の報酬としてもらったらしい。

 霊基強化素材として私がいくつかもらったものとは違う、本物の願望器としての聖杯。もちろん、万能には程遠いが、ささやかな願いなら叶えられる……ホーリーグレイル。何度も死ぬ目に遭いながら、ついには走り切った聖杯探索。こいつみたいなちっぽけな善人が願うものなんてたかが知れているわけだし、あの旅の報酬としてなら相応というところだろう。

「手土産? それとも手切れ金? なんにせよ──いいじゃない。叶えたい願いの一つくらい、あるんでしょ?」

 家に帰りたい、とか。

「それはもうすぐ叶うから、聖杯にかけるほどでもないよ」

 それはそれは幸福そうな、喜びが隠し切れない顔で笑った。そうだ、こいつの唯一の願いはもうすぐ叶うんだった。終わりが近付いて、私はずいぶんとポンコツになったらしい。

「じゃ、取っておきなさいよ。生きていれば、いつか、奇跡にすがりたくなる時も来るかもしれないし」

「それはそう……かも、しれないけど」

「なによ」

「……生きてここまでこれたのは、みんなのおかげだから。自分だけの願いのために使うのは、気が引ける」

 何それ。もったいない。おかしくなって笑った。おうちに飾るトロフィーにでもする気かしら。折角の旅の証を、いつかこいつが死んだら埃をかぶって捨てられかねないような、そんなものに?

「じゃあ、ソレ、私に頂戴よ」

 いつもみたいに! 冗談めかして笑いながら言ってやると、マスターはぱちぱちと瞬きをして、聖杯をとんと私の胸にあてる。

「いいよ、あげる。……だから、一緒に来てくれる?」

 続いた言葉に、私は何も返せなかった。

 

 

 消えると決めていたから、身辺整理はとっくの昔に済ませていた。だから私の荷物はとても少ない。

 あれからとんでもなく言い合って、ついに私が折れた。

 馬鹿じゃないの。馬鹿じゃないの。馬鹿よ、アンタ馬鹿なの。受肉になんて使っちゃったら、その聖杯ホントにただのトロフィーになっちゃうわよ。いやパワーストーンくらいの力はあるかもしれないけど、そんなのあってないようなものじゃない。折角数年ぶりに家に帰るってのに連れ合いに復讐の魔女選ぶなんて縁起悪いにも程がある。声をかければアンタと一緒に第二の生を送ってもいいなんて言うやつはごろごろいる。それなのに、私を?

 ──消えるって言ってたし、それは十分にわかってるつもりだった。

 でも、とうつむき、私の手を握りながら言った。

 ──もうちょっとだけ、一緒にいたい。

 消えるのが怖くないといえば嘘だった。でも、仮初の生を謳歌することが出来たのだから、それくらいのことは、飲み下すべきだと思った。

 ……消えるのが怖かったから、手を取ったわけじゃない。私にとって唯一無二のマスター。私に喜びも、楽しみも、怒りも、悲しみも与えたマスターの……ちっぽけな願いを、サーヴァントとして叶えてやりたくなってしまった。

 カルデアには、二度と来れないわけではない。けれど、マスターを辞めて一般人に戻るこいつが、そう簡単に来れるような場所ではない。持ち出せる物しか持ち出せなくて、思い出はすべてここに置いていく羽目になるこいつが……寂しさを紛らわせたくて縋れるのが正当な英雄ではない私なら?

「……いいわよ、一緒に生きてあげる」

 その手から、聖杯をひったくる。私はなるべく凄惨にほほ笑んだ。

「その代わり、覚悟しておくことね? 私を選んだんだから──何があっても、承知しないわ」

 ……転がり込んできた、一緒に生きていける幸運への喜びを押し隠しながら。

 

 

「なんだか可哀想なことしちゃったかしら」

 小型飛行機の座席について、ベルトを締めながら言ってみる。

「マシュも誘ってあげればよかったわ」

 というか、隣のこいつが誘ったと思っていたので、何も言わなかったのだ。そういえば1週間ほど前に、カルデアに残ると言っていたのは聞いたような気がするけど、最後まで決定は変わらなかったとは思わなかった。だって、声を掛けたら一緒についてきそうな筆頭じゃない、彼女。

「なんで誘わなかったの?」

 ベルトを締めた隣に聞いてみる。しばらくの沈黙の後、マシュが自分で決めたことだから、と小さく言った。マシュ自身の選択に口を出したくはなかったということらしい。……まあ、そうか。声をかければ、その選択をいともたやすく取り下げさせてしまう、というのはお人よしマスター的にはあまりしたくないことだったと。マスターちゃんらしい。ずっとべったりだったんだから、互いに依存しないためにもマスター離れマシュ離れしておきたかったというのもあるんだろう。やだ、マスター離れできてないのって私じゃない? 少なくとも外面的には一番私が「そう」っぽくない?

 ……本当はもう「マスター」ではないのだけど。長年呼び続けたのだし、名前に呼び変えてしまうとなんだか一線踏み越えてしまいそうで、ためらってしまう。

「……そ。でも、落ち着いたら日本に呼んであげなさいね」

 マシュは……マシュも、きっとマスターと居たかっただろう。だから、あの見送りの段で泣いていたのだし。こいつがカルデアに行くより、マシュが休暇取って日本に来るほうが断然簡単だ。 まあ、もしかしたら多少恨まれてるかもしれないけど、それは構わない。やきもちのようなかわいらしい憎悪なら、それはそれでいい。人間らしくて、いい。

 

 

 でも、落ち着くまでは、私の時間。

 これからマスターちゃんの家まで行って、ちょっとは挨拶して、先にカルデアから送っておいた荷物整理を整理して、あとは、あとは──。あれよあれよとこの飛行機の乗るまで物事が進んで、考えようと思っていた未来のことを今の今まで後回しにした。

 それで、いろいろ考えようと思ったのに、どうしよう、思い浮かばない! 根底に浮かぶ憎悪の炎は消えず、くすぶるように私の心を焼き続ける。そうして、いつか──私が人間としてダメになって無残な死を迎えるか、それとも、不相応なくらい幸福な末路になるか。それはわからないけど。今は別に考えなくてもいい、そういうのは全部──隣のマスターにぶん投げてしまおう。

 息を吐いた。口角が自然に上がった。

 ……ねえ、向こうに着いたら何をするの?

 口を開こうとして、私は眉を顰める。

 ……何か、おかしくない? 肌で感じる空気に、嫌な物が混じったような。

 機体が大きく揺れた。機内放送にノイズが走る。二人の間に嫌な空気が流れた。……知っている気配がした。──死の気配だ。

『当機体は──……!』

 ……ふざけた末路だ。

 

 

 …………打てる手はない。

 私には憎悪を吐き散らす口しか残らず、マスターには奇跡を起こすほどの魔力なんてこれっぽちもない。完全に詰みだ。あーあ。

「ねえ──」

 揺れた瞳が閉じられて、何度も聞いた、覚悟を伴った声が聞こえた瞬間、黙らせるように強く手を握った。死ぬつもりなんて毛頭なくとも、命を懸ける覚悟は何度もしてきた。そんな時にいつも出してた張り詰めた声。

「……これ以上馬鹿なこと考えないで。アンタの命使ったって、生き残れる確証はないの」

「それでも!」

「それ以上何か言うなら、その口塞ぐわ」

 生まれて、生き延びて、死ぬ覚悟なんてとっくの昔にしていた。けれどこうしてまた生き延びて……また失うのはすこし怖い。それよりも、悔しくて悔しくて涙が出た。

 憎悪が燃える。でも、今、それを口にしている暇はない。……最後に聞かせるには、醜いにもほどがあったから。

「ねえ……私、アンタと生きてみるの悪くないって思ったのよ」

 耳障りな金属音がそこかしこから聞こえてくる。館内放送は、さっきのを最後に切られていた。……ああ、彼らもお人よしだったんだろう。死を呪う声を、聞かせないようにしてくれた。

「それ以上に今……二人で死ぬのも、悪くはないか、って」

 死にたくはないし死なせたくはないけど、死んでしまうなら受け入れるしかない。ありもしないはずだった未来を見せてくれたこの人と、うたかたの夢を見せてくれたこの人と──せめて、二人で死にましょう。

「私を選んだ罰よ、マスター」

 二人分のベルトを外す。こんなものはもういらない。機体の揺れで傾いだ体をその勢いのまま抱きすくめる。

「貴方の最期が、こんな女の腕の中なんて──最悪の罰でしょう?」

 腕の中で、小さくマスターが笑って私の背に手を伸ばした。私も笑って、頬にキスをした。二人で目をつぶって──轟音と熱が全てを閉ざした。

エンド1(ジャンヌ・ダルク〔オルタ〕差分)

しがふたりをわかつとも?

 

 

 

 

 

 熱い。熱い熱い熱い! 私が生まれた炎、私を産み落とした炎!

 ああ──ああ、ああああああ!!!

 炎に身を焼かれて目を覚ます。それでも、歯を食いしばって身を起こす。あんなに近くにいたはずの、マスターがいない。

「どこに──」

 せめて一緒に死のうって思ったのに、あいつはいないし私は生きている。敵を焼く炎も切り裂く剣も失った、ただの外見相応の女でしかないのに、私はまだ生きていた。

「ぐ、う……うう……」

 絶対にどこもかしこも折れているけど、無理やり動かす。あいつがもし生きているなら、こんな、炎の中にいさせちゃいけない。あいつの死は──こんな中で迎えていいものじゃない。私は、「私」だから、そんな最後は許せない。

 

 

 ズタボロの体を引きずって、ようやく見つけた。……助かる助からないじゃなく──もう、死んでる。というか死んでてほしい。そう思うくらいの……傷というには大きすぎる、欠けだった。

「う、う……」

 希望を裏切るように、それが呻く。激痛にかすかに悶え、震えるようにのたうつ。……何がどうしたら、帰れるって段でこんな目に遭うのよ。なんでこいつがこんな目に遭わなきゃいけないの。──何かを救ったら、用済みになって捨てられるのがこの世界なの?

「ジャ…………? ……?」

 濁った目が宙をさまよう。目が合わない。片腕でその体を引きずって、火のない所に連れて行こうとして、飛行機の外壁に躓いて転んだ。無様に倒れて、血が広がる。マスターはそこでようやく気づいたのか、煤けた顔を私の方へ向けた。

 ……よかった、そう言うように口を動かして、笑って──目を閉じた。ずるり。芯がなくなったように体がだらりと力をなくし、腕から落ちた。

 

 

 ……もう立てない。立つ意味が、見い出せない。

「なんで、なんでよ……」

 ぶすぶすと肉が焼ける嫌な匂いが立ち込める。熱が私の頬を撫でて、涙が溢れる前に蒸発させる。血でベチャベチャになった土に爪を立てて、握る。

「うあ、ああ、ああああ──!」

 ──呪ってやる。呪ってやる。世界を救ったお返しにこんな末路を押し付ける世界なんて、救うんじゃなかった! 世界を救ったただ一人にすら──幸福を許さない世界なんて! 滅びてしまえ、今すぐに!

 泣き叫ぶ。それはたぶん──新たな復讐者の産声だった。

エンド1-C

ほのおにまかれてうまれるもの

 

 

 

20/02/12()23:50:45No.662683706

ちょっとずつ物語が進んでおる…

 

 

20/02/12()23:53:19No.662684433+

ぬのは見た事無かったな…

 

 

 

20/02/12()23:54:43No.662684861

>ぬのは見た事無かったな…

今初めて出したガア

 

 

 

20/02/12()23:55:47No.662685165

前回のどのレス拾ったか微妙に分かるぞこの野郎!

 

 

 

20/02/12()23:55:50No.662685177

周囲に不幸を押し付けて幸運EXになるケリィとかも生き残っちゃうんだろうな…

 

 

 

20/02/12()23:56:35No.662685445

>所長は「」に愛されすぎ

>これで死んだらうn…

所長を殺したらなんかみんな死んじゃったガア

申し訳ないガア…

 

 

 

20/02/13()00:01:36No.662687038

>所長を殺したらなんかみんな死んじゃったガア

勝手に死んじゃったみたいな雰囲気出してるけどお前が殺したんだろ!

 

 

 

20/02/13()00:03:30No.662687572

>勝手に死んじゃったみたいな雰囲気出してるけどお前が殺したんだろ!

待つガア

今回死なせるのは本当に所長だけのつもりだったガア

でも書き進めてたらなんか全滅しちゃったんだガア……

 

 

 

20/02/12()23:57:11No.662685627

カルデア全滅はこれ以上物語の膨らみよう無いな…

 

 

 

20/02/12()23:59:51No.662686449

>カルデア全滅はこれ以上物語の膨らみよう無いな…

こっからは復讐鬼展開でしょ

 

 

 

20/02/13()00:00:29No.662686645

>>カルデア全滅はこれ以上物語の膨らみよう無いな…

>こっからは復讐鬼展開でしょ

みんな死んだのに誰が復讐するんだ…

 

 

 

20/02/12()23:58:19No.662685985

これには流石のマーリンも激怒する

 

 

 

20/02/12()23:59:34No.662686372

こんな不幸をよくもこんなに煮詰めた…

 

 

 

20/02/13()00:01:35No.662687029

そうだな…アンデルセンはどう思う?

 

 

 

20/02/13()00:02:04No.662687176

こうなる前にマシュが素早く立ち直り警戒しながら過ごす必要がある

…先輩の死に多少疑いを抱えてなきゃいかんやつでは?

 

 

 

20/02/13()00:03:15No.662687503

まあどうせこんなことする人間がいる地点ですぐ世界も滅びるから誤差みたいなもんだな!

 

 

 

20/02/13()00:03:18No.662687517

>……ああ、彼らもお人よしだったんだろう。死を呪う声を、聞かせないようにしてくれた。

ここ好き

クソ辛い

 

 

 

20/02/13()00:03:57No.662687691

この後異星の神が来るんでしょう?地獄か

 

 

 

20/02/13()00:04:01No.662687716

まあ…あるよねそういう事も

 

 

 

20/02/13()00:04:44No.662687943

キリ様大勝利EDだな

 

 

 

20/02/13()00:07:23No.662688732

まぁ所長が死ぬような状況ならカルデア全滅も有りうるというかそれしかなさそう

それはそれとして

俺はつらい

耐えられない

 

 

 

20/02/13()00:08:11No.662688977

やっぱ魔術師はクソっすね

 

 

 

20/02/13()00:08:27No.662689052

まあ強いて言うなら新所長が来てからなので二部序以降だけど全異聞帯伐採後のハッピーエンドしてからとしてもいいし二部序でぐだが帰った矢先…とかでもいいとおもう任せる

 

 

 

20/02/13()00:08:30No.662689068

ここまで根こそぎぶっ壊されると逆に「あっこれ何かすれば助かった奴だな?」って思える

 

 

 

20/02/13()00:10:16No.662689640

ぐだが死んで憔悴しきったマシュが見られる!と興奮していた俺を弄ぶのはさぞ楽しかったろうなスレ「」!!

 

 

 

20/02/13()00:11:14No.662689939

>ぐだが死んで憔悴しきったマシュが見られる!と興奮していた俺を弄ぶのはさぞ楽しかったろうなスレ「」!!

それはまた今度の機会ガアね

 

 

 

20/02/13()00:12:19No.662690248

無数の英霊のチェック潜り抜けただけでも相当悪辣の野郎共と分かって腹立つ

 

 

 

20/02/13()00:14:10No.662690780

抑止力さん何とかして下さい!

 

 

 

20/02/13()00:17:05No.662691616

>抑止力さん何とかして下さい!

人理焼却にも直接出向いて来なかったし無理なんとちゃうやろか

 

 

 

20/02/13()00:15:33No.662691186

こういう時なんとかできそうな人というと単独顕現持ちになるな…

 

 

 

20/02/13()00:16:22No.662691439

パイセンなら死なないから大丈夫じゃないのかな…

 

 

 

20/02/13()00:19:01No.662692095

>パイセンなら死なないから大丈夫じゃないのかな…

そんな感じの怪文書前に読んだな...

マシュとぐだの骨が触媒になるって盗まれたのを取り返したりぐだの息子が魔術師から追われてるのを隠しながら育ててたり

 【FGO】ヒナコ怪文書 人間に殺されたマスター【先輩の記憶に残って死に隊】

 

 【FGO】虞美人怪文書 バラバラにされた後輩達の遺体を集める先輩【曇らせ隊】



20/02/13(
)00:22:48No.662693062

>パイセンなら死なないから大丈夫じゃないのかな…

パイセン自身は死なないだろうし

マシュ達が死んだら悲しんだり怒りはするだろうけど

以前のような人間から逃げ続ける生活に戻ると思う

 

 

 

20/02/13()00:26:34No.662693940

>>パイセンなら死なないから大丈夫じゃないのかな…

>パイセン自身は死なないだろうし

>マシュ達が死んだら悲しんだり怒りはするだろうけど

>以前のような人間から逃げ続ける生活に戻ると思う

死んだら死んだでしゃーなしって何処かに消えるけど

何かの理由で追手が来たら必要以上に虐殺するくらいのイメージ

 

 

 

20/02/13()00:16:58No.662691591

カルデアの者さんがまた人理焼却しちまうー!

 

 

 

20/02/13()00:21:07No.662692615

>カルデアの者さんがまた人理焼却しちまうー!

その前にフォウくんのゲージが高速チャージされると思う

 

 

 

20/02/13()00:18:05No.662691868

ナーサリーがキレるレベルだよこれ!

 

 

 

20/02/13()00:19:00No.662692084

まあ普通に考えたら飛行機事故なんてあのタイミングで起こるか!!ってなるわな

英霊皆で一矢報いに立ち上がるべきだった

 

 

 

20/02/13()00:19:32No.662692233

胸糞悪いけどこいつらがしくじったら本編の頑張りが無に帰するのでちゃんとやれよな!

こんな筈じゃなかったとか抜かしたら世界各国地獄巡りだかんな!

 

 

 

20/02/13()00:20:03No.662692348

>胸糞悪いけどこいつらがしくじったら本編の頑張りが無に帰するのでちゃんとやれよな!

>こんな筈じゃなかったとか抜かしたら世界各国地獄巡りだかんな!

というかこいつらが死んだら冥府組が待ち構えてるんだよな…

 

 

 

20/02/13()00:30:04No.662694746

>胸糞悪いけどこいつらがしくじったら本編の頑張りが無に帰するのでちゃんとやれよな!

>こんな筈じゃなかったとか抜かしたら世界各国地獄巡りだかんな!

とりあえずはこれからも来るであろうフォーリナーやサーヴァントユニヴァースの連中に対応していかないとすぐに滅ぶぞ!

 

 

 

20/02/13()00:34:48No.662695802

>とりあえずはこれからも来るであろうフォーリナーやサーヴァントユニヴァースの連中に対応していかないとすぐに滅ぶぞ!

大丈夫?

遠くにいる姪(本体)に感知されたりしない?

 

 

 

20/02/13()00:35:14No.662695909

>>とりあえずはこれからも来るであろうフォーリナーやサーヴァントユニヴァースの連中に対応していかないとすぐに滅ぶぞ!

>大丈夫?

>遠くにいる姪(本体)に感知されたりしない?

BBちゃんとかもいるからな…

 

 

 

20/02/13()00:20:53No.662692547

殺された職員たちの無念や怨嗟の想いに反応してカルデアのなんかが悪い方向に反応した結果

レイシフトしないとどうにかならない自体が発生するとかそんな感じでひとつ

 

 

 

20/02/13()00:25:40No.662693716

一つ救いがあるとすればいかにもな悪役過ぎて平凡なメンタルしてることだ

能力の程は知らんがやろうと思えば倒せたわこれ

 

 

 

20/02/13()00:26:36No.662693958

カルデア全滅兼飛行機事故生き残りパターンが一番地獄になるな…

 

 

 

20/02/13()00:28:15No.662694339

というかここまで邪悪だと契約してるサーヴァントにも反感抱かれてそう

 

 

 

20/02/13()00:29:39No.662694657

>というかここまで邪悪だと契約してるサーヴァントにも反感抱かれてそう

反英霊のヤバめのやつなら問題なさそうだしな…

 

 

 

20/02/13()00:32:52No.662695402

>>というかここまで邪悪だと契約してるサーヴァントにも反感抱かれてそう

>反英霊のヤバめのやつなら問題なさそうだしな…

問題は寝首をかきあいでうっかり死んでそうなのが

 

 

 

20/02/13()00:29:22No.662694591

カルデアのガバガバ召喚で邪悪に同調してくれる鯖呼べばいいし最悪カルナという手もある

 

 

 

20/02/13()00:31:33No.662695096

なんで運用実績があってトラブルシューティングにたけた連中をわざわざ殺すんだろう

同調させてお互いに力を利用し合った方がうまくいくよね

 

 

 

20/02/13()00:32:26No.662695295

ぬに普通の人間としての希望を抱かせておいて復讐の魔女再誕させるとかお前…お前ー!

 

 

 

20/02/13()00:33:15No.662695481

>なんで運用実績があってトラブルシューティングにたけた連中をわざわざ殺すんだろう

>同調させてお互いに力を利用し合った方がうまくいくよね

魔術師だぞ

そんな考えに至る訳ないだろ

 

 

 

20/02/13()00:33:38No.662695558

>なんで運用実績があってトラブルシューティングにたけた連中をわざわざ殺すんだろう

>同調させてお互いに力を利用し合った方がうまくいくよね

魔術師は常にお互い出し抜こうとしてるから…

下手に懐柔されて敵になるくらいなら先に片付けて施設とデータ奪えればいいし…

 

 

 

20/02/13()00:34:23No.662695715

天才の集まりでもしなんかギリギリで世界救ったらしいけど自分の方がうまくやれるわーでやってしもうたんやろなあ

なんで殺したかは知らん

 

 

 

20/02/13()00:34:44No.662695792

死体偽装とかして誰かがぐだと英霊引っ張り上げて逆襲する話始まりそう

 

 

 

20/02/13()00:36:03No.662696103

整頓された報告書なりなんなり見てこりゃ俺にも出来るわって思っちゃったんだろう

 

 

 

20/02/13()00:36:31No.662696223

まだ二人しか書いてないけどもう差分のネタが尽きそうガア

 

 

 

20/02/13()00:37:16No.662696402

>まだ二人しか書いてないけどもう差分のネタが尽きそうガア

ぬの話書いてこれ書いて働き過ぎだろ…